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根津ピアノと星空とともに

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先日3.11前にどうしても、3年前のあの大震災の夜の仙台の星空を再現した「星空とともに」(仙台市天文台制作)を観たくて、関東圏内(千葉、神奈川、前橋)のプラネタリウムにはとうとう間に合わず、甲府のプラネタリウムまで飛んで行きました。恥ずかしながら甲府を訪れたのはこれが初めてでした。駅の北側に「藤村記念館(旧睦沢学校校舎)」の洋館がありバスの時間までそこをふら~っと見学しておりました。そこに「根津ピアノ」というのがあったのです。「社会から得られた利益は社会に還元する義務がある」という信念を持った山梨出身の甲州財閥の根津さんという方が山梨県下の小学校へ送ったピアノだそうです。ここでこのピアノに出会えたことに感銘しています。そしてプラネタリウムへと登った愛宕山からの甲府盆地の美しさそれを囲む山々の美しさに息をのみました。夕方閉館とともに始まった「星空とともに」を観て、外に出た時はちょうど夕暮れ黄昏時、甲府盆地が紫色へと暮れていく中に灯りがポツリポツリと灯っていく一番美しい時間でした。「あ~ここまで来て良かった」と心から思いました。そしてきっと一生忘れることはないだろうと思いました。この美しい場所で観た仙台の3年前の震災の夜の星空。その星空を見上げた人々から紡ぎだされた言葉のひとつひとつ・・・。ふるさとを離れて暮らす私が、あの震災の夜に家族とも友人ともその場に居合わせることができなかったことへの後ろめたさ・・・悔しさ・・・哀しさ・・・全てをこの甲府盆地は優しく包み込み、抱きしめてくれたように感じました。そしてここには誇り高き志高き人々が何人もいらしたのだ・・・と初めて知りました。やはり先人を多く輩出した岩手出身者として、感銘いたしました。半日の日帰り旅でしたが、美しい旅となりました。
ちなみに、私と一緒に旅してくれたのは、宮城県の「亘理のFUGURO」ブランドのいちごのストラップです。

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